「無」で歌う
先日TVでテノール歌手の秋川雅史さんがこう言っていた。
「無で歌う」
歌に自分の感情を込めないのだそうだ。
「お客さんに感動を与えよう」として自分の感情を歌に乗せてしまうとよくない。なぜなら歌を聞いた方の受け取り方は人それぞれであって、それが”自分の感情”に限定されてしまうからというもの。
「合気と同じじゃないですか」という気持ちの中でこの話を聞いておりました。
合気も同じで「相手を投げてやろう」という自己が立ちすぎると「相手が観えない」し、それこそ十人十色の相手の攻撃、相手の変化に対応できませんので、常に「無」でその場に臨むことが大切なんです。
ではどうやったら「無」になれるのか?道場生の方からもよく「それが難しい」と言われますが、私はこう思います。
無邪気な子供のような気持ちで稽古に臨むこと
無になれない、無になるのを邪魔している要因は「大人の顔」、「大人の思考」ではないでしょうか?