危険!!求める力と忍耐力を奪われる時代
日々の稽古を通じて危惧していることがあります。
便利な世の中になった分、人間からはいろんなものが奪い去られているように感じるからです。
私が大東流合気柔術を志した頃はネットもあまり普及しておらず、関連する書籍やビデオ(古い・笑)もそんなになかったので、自分が欲しい情報を集めるのにはそれなりの苦労があったと記憶しております。
しかし現代はネット上に動画やその他情報が”無料”で溢れている。
しかも”技などの方法”までもが「誰でも簡単に〇〇が出来る!!」といった具合に求めるものが”容易”に手に入るということを強調するようなもので溢れている。
危ないですね。
本当に危ない。
私が危惧するのは
求めるものが容易に手に入るという環境によって
人々からは”求める力”と、”忍耐力”が奪われていく
人間から”心”など目には見えないが大事なものが奪い去られ、ただの”肉の塊へ”となっていっているような気がしてなりません。
現に私が道場を開いた約14年前と比べてみても、道場生の方々の質問内容が違ってきているように感じます。以前は技の事や先人たちの事といった”大東流合気柔術”に関する直接的なものであったのに対して、最近ではどうやったら”感じられるか”といった”自分自身の感覚”に対する内容の質問が多いのです。
厳しい言い方になりますが、現代人が益々鈍感になってきているのが現状です。
物事の上達には”求める力”に比例し、事を成すには”忍耐力”が必要不可欠であると私は強く思うのです。
誰でも簡単に出来ることを求めることは、逆に”自分では何も出来ない自分を作り上げている”ということに気付いて欲しいのです。
大東流合気柔術 無限道場
道場長 竹内 研二