自分を捨てきれる人・自分を捨てきらない人
我々が合氣の稽古を続けて行く上で、誰でも必ず訪れる段階というかハッキリと線引きされるところがある。
それは
自分を捨てきれる人
自分を捨てきれない人
ということです。
我々の合氣稽古で面白いのは、素直な人、自分を捨てようと努める人には、まるでスポンジが何かを吸収するようにすんなりと伝わっていくのに対し、自我の強い人、いくら指摘を受けても自分を捨てようとしない人は、稽古を積めば積む程にそれがハッキリと浮彫になってくるのです。
そして前者は『自分から何かを捨てる』ことに意識が向いており、よりシンプルな方向へと向かいますが、後者は更に自分に知識や経験を積むこと『何かをプラスする』方向に意識が向いていて、更に不必要なものを蓄えようとしているようにも思えます。
私たちの求める合気は『氣』の世界。『肉』の世界のものとは違う”新たな感覚”なのです。何かを受け取りたいのなら、まずは受け取る環境を整えなければならないのだと私は思うのです。
捨てることで得られる世界があるのですから・・・
大東流合気柔術 無限道場
道場長 竹内 研二