合気は一日にして成らず
合気は一日にして成らず
我々の求める合気の理屈を「合気の種」だとします。
そしてその種を芽生えさせるのに最適な土壌が「氣の身体」であるとします。
筋力に頼ってきた土壌には大小様々な石も転がっているでしょうし、過去に他武道で培ってきた経験は時として開墾を阻害する大きな根になっているかもしれません。
我々が日々の基本稽古で行っているのは、まず障害物を取り除き、ふかふかで柔らかい土壌にするためであり、合気の種を蒔くための準備作業。
そしてその作業を通じて皆さん身を持って感じているのです「己の身体を開墾するのは大変である」という事、そしてしっかりと開墾しなければ合気は根付かないという事。
と同時にただやみくもに行く先の見えない開墾作業をしている訳ではないという事と、希望をもって日々の練磨を行っているという事。
開墾すれば終わりではなく、そこで初めて合気の種を蒔き、芽生えたら育て大きな花を咲かせるための作業・・・
合気を続けていく以上、生涯終わりはありません。
万一、合気は開墾など必要なく、どんな土壌でも種さえあれば実り、短期間で花が咲くという事があるならば、それは「合気の品種」が我々のものとは違うのだと思います。
大東流合気柔術 無限道場
道場長 竹内 研二